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ダイヤモンドアスリート認定式に寄付者をご招待しました。

2019年1月28日

2018年11月28日(水)、「第5期(2018-2019)ダイヤモンドアスリート認定式」の他に、寄付者交流会、東京マラソン財団スポーツレガシー事業の寄付金を運用した「第1回リーダーシッププログラム」(主催:公益財団法人 日本陸上競技連盟)が行われ、スポーツレガシー事業の寄付者をご招待しました。

今回は、スポーツレガシー事業チャリティ・アンバサダーの鹿野 淳さんが参加し、その様子をレポートいただきました。

近年、スポーツ界は如何に現実的に進化を遂げられるか?をテーマにシステムを構築してきました。勿論、それは日本に限ったことではなく、世界中でどのスポーツでも行われていることで、そのことをスポーツファンも知っているばかりか注視しながらSNSなどを通じてメッセージを発信するようになりました。例えばサッカーや野球の強豪チームが不振に喘ぐと、「育成が上手くいかなかったんだ」とか「移籍など外からの補強ばかりしていて、肝心の育成などでチームの背骨をしっかり作れていないからこんなにことになるんだ」などとサポーターが厳しい発信をしたり、チームや国やスポーツ自体を鼓舞したり、活性化を促すことも珍しくなくなりました。
サッカーの有名クラブでは10代になる前から文部両道の全寮制によって、プレイヤーの能力を最大限に引き出し、そして人間としても有名アスリートにふさわしい人格を早い時期から形成した上で現実的なチャンスを待つということも多く、そういう中からメッシやイニエスタのような世界を魅了する選手が輩出されてきたのは有名な話です。

日本も東京オリンピックという明確な「明日」が今、聳え立っています。その中で何よりも一番重要になってくるのが「育成」です。1964年の東京オリンピックは、スポーツを超えたレベルで日本に自信をもたらしました。そして1970年の大阪万博は夢や希望が現実の形になるってことを堂々と示しました。そして2020年----、日本はこれからの10年、いや、50年の日本にとって一番大事な時を迎えます。スポーツを超えた日本の明日そのものこそが東京オリンピック。すでにカウントダウンが始まっていますが、だからこそ2020年以降の日本にどんな希望や元気をスポーツ、そしてアスリートがもたらすのか? その時にスポーツにおける勝負、そして闘い続けるアスリートはどうあるべきなのか?今も日本のこれからにとって一番理想的な育成が何なのか?をそれぞれ模索しながら急ピッチに進化を遂げ続けています。
 東京マラソン財団は「スポーツレガシー事業」として、障害者のスポーツを振興させたり子供の頃からスポーツとの触れ合いと興味を育んだり、様々な活動をしていますが、その中で「ダイヤモンドアスリートプログラム」というものがあります。これは公益財団法人日本陸上競技連盟を中心に、東京オリンピックと、その後の国際大会で活躍が特に期待される若きアスリートを選び、そして濃密な育成を施すもので、2015年11月より実施されています。
近年、100m走が遂に日本でも9秒台に入ったことなど、めざましい成長が話題になっていますが、その中のキーマンの1人でもある「サニブラウン選手」が、このダイヤモンドアスリートプログラムの1人に選ばれ、そして丁寧な育成を施された中で頭角を表したのはご存知のことと思います。

そのダイヤモンドアスリートプログラムの新たなメンバーとなる第5期目メンバーの認定式、および数名のアスリートのこのプログラムからの卒業を示す修了式が、11月28日に行われました。
式のプレゼンターには現在、唯一の100m走で9秒台の記録を持つ桐生祥秀選手(日本生命)も駆けつけてくれ、とても華々しい中で行われました。陸上のアスリートの方々は普段から己との闘いを繰り返し、見えない何かに導かれるように自らを鍛えあげながら0.1秒、0.1mmの進化を追い求めています。そういう自分との孤独な闘いに明け暮れる方々がシャイなのは理解できないことでもないですが、前述したように今の時代の日本のアスリートは単なるスポーツが優れているだけではない、これからの国際人として誰よりも冷静かつ雄弁に、試合やグラウンド以外の場面でも自分を表すことが大事な時代になりました。それだけの影響力を彼らは必然的に持ってしまうわけです。だからこそ、その「ヒーロー、ヒロイン」にふさわしいアスリートになってもらおうとこのプロジェクトに招かれた方々は、どこかとても凛としていて、そして安定感のようなものさえ感じられました。勿論、今回初めて選ばれた本当に若いアスリートたちは、フレッシュかつ不安げな表情の中で立ち尽くしてもいたのですが......。

懇親会の時間に、今回修了された何人かのアスリートの方々と話をしたのですが、印象的だったのは「このダイヤモンドアスリートプログラムでの数々のレクチャーの中で最も自分に効果的だったのは『英会話』だった」という声です。これからはさらに国境を超えた挑戦や闘いが増えていく、それだけのチャンスが世界中に転がっている中、日本は古くから島国として独特の根性論と閉鎖性を持っていて、それが時には功を奏すこともあったのですが、でも今は時代も変わり、世界はとても近くなりました。
その中で心の中にある筈のパスポートはなるべく大きく広げ続けながら、リラックスした中で闘えるしなやかなスピリッツを持つためにも、外国の地で普段と限りなく近いコミュニケーションを取ることは言うまでもなく大事なことです。普段日本で食べていたものを食べれなかったから緊張したり萎縮してしまい、普段の力を発揮できなかったというのはよくある話ですが、何もご飯だけではなく、普段と同じコミュニケーションを取ったり、海外でも街の中から聞こえてくる声を理解できたり、何かを話しかけたい時に躊躇せずに話しかけられたりできるだけで、アスリートの筋肉状況さえ変わってくるという話を会場で聞きましたが、そのコミュニケーションに一歩怯まないために、英会話はとても役に立ったという話を数名の明日に満ちたアスリートの方々からお話を聞くことができました。
このダイヤモンドアスリートプログラムは競技のみならず、影響力を持つべき「アーティスト」になるための第一歩を、今までそういった意識を持っていなかった明日のスターに気づいてもらうことが大事だと、様々なレクチャーの中で伝えてゆくものです。みんな「とにかく気付きが多かった」と嬉しそうに話していたのが印象的でした。僕らも大好きなアスリートがカッコ良ければ良いほど、嬉しくなるものです。例えばアメリカで野球のイチロー選手がアメリカ人も驚くような立派な振る舞いや言動をしていると、我がことのように嬉しくなります。このプログラムはそういった素晴らしい人格者が1人でも多く世界に羽ばたけばという願いが込められているのですが、それがプログラムメンバー全員に強く共有されていることが肌身に伝わるものでした。

スポーツレガシー事業のサポーター(寄付者)の方々との食事を兼ねた懇親会の後は、 "アスリートとしてのリーダーシップとは何か?" をレクチャーするプログラムのゲストとして公益社団法人日本フェンシング協会の若き会長である太田 雄貴さんと、スポーツレガシー運営委員である為末 大さんによるトークライヴが開かれました。
太田さんは先日国際フェンシング協会連盟の副会長に日本で初めて選ばれた、スポーツをマネージメントして行く立場としてもパイオニアになった方ですが、アスリートとは何なのか? をあらためて深く知る貴重な機会になりました。
お二人がダイヤモンドアスリートに話していたのは、「まず、東京オリンピックまでスポーツは単なるスポーツではなく、日本の真ん中に位置する行事になるし、その中にいるアスリートはスポーツ以外の面でも注目される。それを前提に2020年を迎えなければいけない」と為末さんが話されたこと。そしてその上で「アスリートとして生きてきた人たちにとって、何が人生として大切なのか?」という大きな話がトークの中で展開されました。
太田選手の話で印象的だったのは、「天才と言われる人たちは、自分でなんでも出来てしまうから、努力や向上心を持ちにくく、やがてその中で自家中毒が起きてしまい、伸び悩むことがあるんだけど、僕のような普通の人は、何もないからこそ貪欲に何かを得なければならなかったし、そこで躊躇することすら無駄だった」というお話。そして、「最近、日本人が活躍すると、その後にルール改正が行われ、そこで日本人不利になり、ズルいなどといった声をよく聞きますが、これはズルくもなんともない、当たり前のことです。だって、日本人がその競技の国際的な本部の要職についていないんですから。つまり要職に就くということは、その競技のルールを決められるということなんです。なのにそこに日本人がいなければ、そのルールを決められる人たちと、その人たちの国に有利にルールが改正されるのは当たり前じゃないですか。僕はそれが嫌なので、国際連盟の役員をやり、ルールを一緒に決めているんです」という話。
特に後者の話はストレートに話してもらうと納得しかないものだったが、今までそのような視点を持ったことがなかったので、激しく目から鱗が飛び出ました。これらの話は、これからの日本のスポーツの指針そのものにもなるような話だと思うし、太田さんのように、オリンピックでメダルを獲り、そして引退後は東京オリンピックの誘致委員にもなり、フェンシングの国際舞台をマネージメントする立場になるというのはなかなか出来ないことではあるが、アスリートのセカンドキャリアとしてとても夢のあるものだし、これからのアスリートが持つべき視点の大きな1つだと思いました。

素晴らしい交流会は、そのまま素晴らしい日本のスポーツの明日を浮かび上がらせるものでした。アスリートのみんなも来るべき東京オリンピックまでに育まなければいけないものや縮めなければいけない記録がありますが、僕らもスポーツを見つめる目を育み、そしてスポーツと日常、社会との距離を自分の意識の中で縮めるべきだということに強く気づかせられる、大変貴重な機会でした。



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