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担当:喜熨斗智也(救急救命士)

第3回 心肺蘇生の方法

もしも、目の前を走っているランナーが倒れたら…。今回はそのような状況を目の当たりにした際に対応する方法「心肺蘇生法」についてお伝えします。

目の前で突然ランナーが倒れたら?『安全の確認・意識の確認』

もしも目の前でランナーが突然倒れたら、まずは落ち着いて周りを見渡し、安全の確認をします。慌てて駆け寄って後続のランナーとぶつかったりしないように注意しましょう。

安全の確認ができたら、勇気を出して倒れているランナーに声を掛けてみましょう。肩を叩きながら、「もしもし大丈夫ですか?分かりますか?」と声を掛けて、意識の確認(写真1)を行います。マラソン中は周りが騒がしいかもしれませんので、恥ずかしがらずに大きな声で呼びかけてみて下さい。

写真1:意識の確認をしている様子

意識がない!そんなときは『応援の要請』

肩を叩いて、声を掛けてみても反応がなければ、その時点で救急対応をしなければならない緊急の状態です。東京マラソン大会中であれば周りの大会スタッフやボランティアにすぐに知らせて下さい。緊急時にはすぐに大会救護スタッフに伝達され、その場に急行する体制がとられています。
東京マラソン大会中以外の状況でしたら、周りの人を大声で呼び、


1) 119番通報をして救急車の要請
2) 近くにAEDがあれば持って来てもらう

この2つをお願いしましょう。

心臓は動いている?止まっている?『呼吸の確認』

意識がない人には、すぐに倒れている人の心臓が動いているかどうかの確認のために呼吸の確認を行います。

呼吸の確認の方法は難しくありません。胸とお腹の動きを見て(写真2)、動いていない、つまり呼吸をしていなければ、すぐに胸骨圧迫を開始します。呼吸をしているかどうか分からず、判断に自信が持てない場合も、心停止でなかった場合の危害を恐れずに、ただちに胸骨圧迫を開始しましょう。

写真2:呼吸の確認の方法

呼吸がない!次にすることは?『胸骨圧迫』

「呼吸がない=心臓がとまっている」という状態です。心臓が止まっていると、全身に血液が送れていない状態ですので、心臓の代わりに血液を送ってあげる必要があります。その際に行うことが「胸骨圧迫」です。
方法は簡単です。倒れている人の胸に自分の両手を重ねて、真上から力強く押すだけです(写真3)。ポイントは「強く!速く!絶え間なく!」押すことです。
胸骨圧迫は正常な呼吸が回復するまで、またはAEDや救急隊が到着するまで、できるだけ中断することなく続けることが大切です。

写真3:胸骨圧迫の姿勢

胸骨圧迫
1) 強く(約5cm押す。)
2) 速く(100〜120回/分のペースで押す。)
3) 絶え間なく(中断を最小にする)

人工呼吸の技術と意思があれば、胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返して行います。
人工呼吸ができないか、ためらわれる場合は胸骨圧迫のみを行って下さい。

詳しい心肺蘇生法の手順についてはこちらの動画をご覧下さい。

次回はAEDの使用方法についてお伝えします。

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