2月28日(金)、『VOLUNTAINER Meeting 2025~東京マラソン2025 みんなでつなぐサステナビリティ~』で開催された「ASICS presents 気分を上げるヨガ&サステナビリティ交流会」に、2016年リオデジャネイロパラリンピックに水泳日本代表として出場したパラリンピアンで、アシックスのブランドアンバサダーを務める一ノ瀬メイさんが参加。会場を訪れた皆さんと一緒になってヨガを楽しみました。
また、その後に行われたトークセッションでは女子マラソンの元世界記録保持者であるポーラ・ラドクリフさん、同じく元世界記録保持者のテグラ・ロルーペさん、1996年アトランタ・2000年シドニーオリンピックの陸上女子10000mに出場した川上優子さんが参加し、それぞれ現在取り組んでいるサステナビリティについて対談しました。
■マラソン元世界記録保持者、東京をエンジョイ
――ここからは東京マラソン財団のサステナビリティの取り組みの紹介のほか、ゲストとの交流をお楽しみいただきます。それではゲストのお三方をお迎えしましょう。まず初めにマラソン元世界記録保持者のポーラ・ラドクリフさん、お二人目は同じくマラソン元世界記録保持者のテグラ・ロルーペさん、3人目は陸上元日本代表の川上優子さんです。そして、川上さんはアトランタオリンピックの陸上女子10000mで7位、ロルーペさんが6位だったんですよね。アトランタオリンピックという同じ舞台で活躍したお二人が一緒に登壇されるという豪華ゲストをお迎えしての開催となります。また、お三方は日曜日、ランナーとして参加します。それでは質問していきたいと思います。今、東京をどのように楽しんでいますか?
ラドクリフ 昨日の夜に着いたのですが、もう東京のことが大好きでとても楽しんでいます。先ほどは金継ぎを体験しましたし、ランチタイムにはラーメンを食べました。すごくエンジョイしています。
――金継ぎはどうでしたか?
ラドクリフ テクニックが必要でしたが、すごく楽しかったです。
――ロルーペさんも金継ぎを楽しみましたか?
ロルーペ はい、色々な方が助けてくれました。
――東京を楽しんでいますか?
ロルーペ はい、楽しんでいます。皆さんがとてもフレンドリーですし、妹(川上さん)もいますから(笑)。
――家族が集まったような感じですね?
ロルーペ その通りです。スポーツはみんなをつなげて、一つになるものですからね。
――川上さんは今、どのような思いですか?
川上 私はお二方のお名前を聞いて舞い上がっています(笑)。何だったら客席でお話を聞きたいくらいです。私はマラソンではなくて10000mを専門として走っていたのですが、今回のお話をいただいて、また走るきっかけをいただいたのが東京マラソンになりますのですごく楽しみにしていますし、とても感謝しています。またこのような出会い、再会の機会をいただいて感謝しかないですね。
■アスリートが率先してサステナビリティの取り組みを
――では、サステナビリティに関して取り組んでいることを教えてください。
ラドクリフ ランナーとしてすごくラッキーなことは色々な国に行って活動できることです。サステナビリティというのは非常に身近に感じていまして、今日のようなイベントもそうですし、ボトルをはじめいろいろなリサイクルもしています。また、食事をなるべく残さないようにしたり、残ってしまった場合は庭で別の何かを育てる肥料にリサイクルする、あるいは電気自動車に乗ったり、家にソーラーパネルをつけたりもしています。やっぱりきれいな地球があるからこそ自分は競技を続けることができたので、それを次世代に残すために、自分たちの今の世代ができることをすべてやっていきたいです。
ロルーペ 私は700人の子どもが通う学校を運営しています。その学校ではスポーツをするときのウェアが破れてしまってもすぐに捨てるのではなくて、回収して修繕してできるだけ長く使うことを子どもたちに教えています。特にアスリートはきれいな空気が絶対に必要なので、アスリートがサステナビリティに関して第一線に立つアンバサダーとなって、いろいろな人に伝えていく必要性を感じています。
川上 昨年の東京レガシーハーフマラソンの際に、大会前にランナーが走る道をみんなで清掃する活動に参加させていただきました。大きな大会を運営すると、どうしてもごみが出てしまうので、走らせていただく側も積極的に参加して、また集めたごみをしっかりと分別して資源として生かす活動をしました。また、走り終わった後のランナーの方たちが自分たちが走った道を清掃するという活動もサステナビリティの取り組みとして行われておりました。これらのことを通して、ランナー自らがアンバサダーとなって率先することにつながっていくのだと思いますし、走るだけじゃなくてこれらの取り組みを一生懸命やっていけたらと思います。
――東京マラソン2025は大会を通して2024年の能登半島地震被害への支援を行っております。そのうちの一つが大会後に行うチャリティオークションです。今回、出品を予定している品物、東京マラソン2025チャリティTシャツにはラドクリフさんとロルーペさんにサインとご自身がマークした世界記録をご記入いただくことになっています。そして、ボランティアのメッセージバナーには一ノ瀬メイさんと川上優子さんにこれからメッセージとサインをご記入していただきたいと思います。
また、今回のイベントにご協力いただきました東京マラソン2025のオフィシャルパートナーでありますアシックス様より、東京マラソンEXPOのアシックスブースでお買い物の際にはマイバッグ持参のご協力を皆さまにお願いし、必要な方についてはお買い物袋をご購入いただいています。その購入代金はすべて能登半島支援のチャリティとして寄付いただくことになっております。
あらためましてアシックス様、今回のご協力、誠にありがとうございました。
【終わりに】
この交流会の翌日の3月1日(土)、「東京マラソン2025 プロギングイベント」を東京マラソンコースの一部でもある浅草エリアで実施、一ノ瀬メイさんもプロギングイベントに参加しました。同じグループになったランナーの皆さんと一緒に見つけたごみを一つひとつ拾いながら、会話とジョギングを楽しんでいました。
「プロギング」とは、ごみ拾い(PlockaUpp)とジョギング(Jogging)を掛け合わせたスウェーデン発祥の新たなSDGs体験スポーツです。東京マラソンはコース沿道をはじめ、多くの方々の理解と協力に支えられています。その東京の街に感謝の気持ちを込め、「東京がキレイになる日。」をテーマに、昨年に続いて今年も開催しました。
東京マラソン2025を通じて、国際社会が取り組んでいる持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、チャリティやボランティアなどの各種事業をはじめ、オフィシャルパートナーなどと連携して、「廃棄物削減」「環境保全」「DEI (ダイバーシティ〈多様性〉・エクイティ〈公平性〉&インクルージョン〈包括性〉)」を中心にサステナビリティへの取組みを推進しました。
これからもランニングスポーツを通じた持続可能な社会づくりを目指し、大会に関わる全ての方へ理解と協力を呼びかけてまいります。
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【レポート】VOLUNTAINER Meeting 2025(全体)
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