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担当:喜熨斗智也(救急救命士)

第6回 誰でもできる困ったときのセルフレスキュー

マラソン中に起きやすいケガや病気について、ランナー自身でできるセルフレスキューについてご紹介します。完走するために、今回はまずケガや病気を『予防』するための方法と、万が一ケガをしたり、体調を崩してしまったりした場合の『対処法』についてご紹介させていただきます。

「足が痛い!」 ⇒ 足の筋肉痛・関節痛

【予防】
マラソン中に最も多いケガは膝の関節痛、太ももやふくらはぎの筋肉痛、こむら返りといった筋肉や関節の痛みです。
これらによってマラソンを途中でリタイアせざるを得なくなるランナーも少なくありません。特にあまりマラソンのトレーニングせずにぶっつけ本番でフルマラソンに参加するランナーに多く見られます。
これらのケガを防ぐためには下記の3つの項目が重要です。

1. ランニングシューズ選び
2. 事前のトレーニング・準備
3. レース前の十分なウォーミングアップ

自分の走力に合った走り慣れたシューズで本番を迎えて頂くということと、事前に必ずしっかりとトレーニングを積んで走ることに慣れておくことで当日のフルマラソン中の足の筋肉痛や関節痛を起こしにくくすることができます。

【対処法】
マラソンの最中に太ももや膝、ふくらはぎなど脚が痛くなってしまうと、どのような応急処置をしてもすぐに痛みをとることは難しいです。ですので、そのときは少し立ち止まって筋肉を伸ばすようにストレッチやマッサージ(写真1)をしましょう。

写真1:救護スタッフによるストレッチ

エアーサロンパスなどの消炎鎮痛剤は痛い部分にスプレーをかけたり、塗ったりしてもすぐに痛みがなくなるというような効果あまりありません。むしろ走り終わったあとにエアーサロンパスなどを使用することにより疲労の蓄積が軽減されるといった効果が得られます。東京マラソンでは救護所にはエアーサロンパスなどのスプレー類を準備しておりませんので、予めご了承ください。
脚が痛くなってしまうことでリタイアをしてしまうランナーも少なくありません。とにかく痛みが出ないよう、また痛みが強くならないように事前のトレーニングとスタート前のウォーミングアップ・ストレッチは十分に行っておいて下さい。
走っている最中に転倒して打撲をしてしまったり、段差などを踏み外して捻挫をしてしまうということがまれにあります。このようなときは、すぐにケガをした部分を冷やしましょう。患部の冷却は腫れを抑えることができます。すぐに氷や冷却パックが手に入ればいいですが、もしなければ近くの給水所などの水にタオルを浸して患部に当てて冷やしてください。捻挫をしてしまって走ると痛みが出る場合は無理せずにリタイアをしましょう。

「皮膚が擦れた!血が出た!」 ⇒ 皮膚損傷(靴ずれや擦り傷など)

【予防】
マラソン中に起こる代表的な皮膚損傷として靴ずれがあります。靴ずれを予防するには、やはり先にも述べました通り新しいシューズでマラソンに参加するのではなく、必ず履きなれたシューズを着用して下さい。
また走っている最中の股擦れや脇擦れ、ウエアが擦れることによって乳首にも同様の症状が出やすくなります。このウエアがすれることによる乳首の擦り傷や、股擦れ、脇擦れの対策としては絆創膏やスキンパッチを事前に貼っておくことも有効ですし、ワセリンを塗っておいても効果的です。ワセリンは皮膚に塗る保護剤の役割をする物質です。ワセリンは、皮膚を保護して水分蒸発を防ぐことと、冷たい空気、ホコリ、洋服や下着がこすれる摩擦の刺激から肌を守る効能があります。薬局で購入できますので、走る前にしっかり貼ったり、塗ったりしておくとともに、走っている最中でも貼ったり塗ったりできるように少量に分けて携帯しておくと便利です。

【対処法】
血が出ている場合はまずは止血、つまり血を止めることが第一です。止血は傷口が傷まない程度に強い力で5分から10分程度、直接傷口をタオルや布で圧迫する方法が一番効果的です。この方法を直接圧迫止血法といいます。大抵の出血はこの方法で止血できます。
もし、他のランナーがケガをしてしまったときに応急手当をする場合は血液に直接触れないように注意し、出来るだけ手袋やビニール袋を使用し、自らの感染予防に努めてください(写真2)。

写真2:直接圧迫止血法の際の感染防御法

その後、擦り傷や切り傷などケガした部分が土や砂などで汚れていると化膿してしまったり、感染の危険があり、また傷の治りが遅くなってしまいますので、ケガをした部分は水道水などの水で十分に洗い流してください。洗う目安は砂や小石などがなくなるまで洗ってください(写真3)。

写真3:擦過傷の処置をする救護スタッフ

「気持ち悪い、ふらふらする、寒い!」 ⇒ 脱水症状・熱中症・低体温症

【予防】
東京マラソンが開催される予定の3月3日における過去の平均気温9.2℃、平均最高気温16.2℃、平均最低気温3.0℃です。この気温を考えると低体温症に気をつけなければなりません。もちろんマラソン中は薄着で走りますが、途中の天候の変化等にも備えて一枚、長袖で雨具兼防寒具になるようなウエアを携行して、自身で体温調節を行うようにしましょう。
もう一点は脱水の予防です。寒くても脱水になることがあります。脱水状態になると、吐き気・嘔吐や、頭痛、手足の筋痙攣、倦怠感(全身がだるい)などの症状が出現します。
水分補給についての注意点は、汗がしょっぱいことで分かるように汗をかくと体からは水分だけでなく、塩分(ナトリウム)も失われていきます。汗をいっぱいかいた状態でただの水を補給していると、だんだんと体の塩分濃度が低くなり、吐き気を訴えたり、筋肉のケイレンが起きたり、重症では意識がなくなってしまいます。そのため、水分補給はスポーツドリンクなどの塩分も入っているものをとるようにしましょう。また、水と一緒に塩飴を舐めることも効果的です。

【対処法】
低体温状態になると全身の震え(シバリング)が出てきます。体温が35.0度を下回ってくるとこのような症状が出てきます。これよりも体温が下がると歩行が困難になったり、意識がもうろうとしてきます。長袖で雨具兼防寒具になるようなウエアを携行して頂き、このような症状が出てきたらすぐに防寒具を着てください(写真4)。すぐに体温を上げることが非常に大切ですので、風の当たらない建物内に入ったり、温かい飲み物を飲むことも効果的です。もし衣服が濡れている場合は可能でしたら着替えをしてください。歩行が困難になったり、意識がもうろうとした場合は、すぐに近くのスタッフやボランティアの方に声をかけて救護スタッフを呼んでもらうように声をかけてください。

写真4:ブランケットでランナーを保温をする救護スタッフ

脱水状態になってしまうと吐き気や、手足の痙攣が起こったりします。このような症状が出たときは汗をかき過ぎて体の中の塩分(ナトリウム)が足りない状態が考えられます。この場合はすぐにスポーツドリンクなどのナトリウムが入っている飲み物や塩飴をとるようにしましょう。また、このような症状がでたときはすぐに近くのスタッフやボランティアの方に声をかけて救護スタッフを呼んでもらうように声をかけてください。

その他(内科疾患(持病の悪化、喘息など)、不整脈、意識障害、心肺停止など)

【予防】
マラソン中、持病の悪化や突然の不整脈の発生、心肺停止など、今まで何も症状がなかったにも関わらず突然レース中に発症することが稀にあります。これらのリスクを下げるためにも下記の3つの項目が重要です。

① 健康診断を受け、心臓(血管)に異常がないかを事前に調べておく。
② 前日は睡眠をよく取り、大量の飲酒はしない。特に脱水には注意する。
③ 当日、体調が悪いと思ったときは、例えレース途中でもやめる勇気を持つ。

学校や職場の健康診断は必ず受け、高血圧やメタボリックシンドロームなどについ て調べておきましょう。もし、これらの疑いがある場合は近くの病院を受診し、医師と相談しながら食生活の改善や安全なトレーニング方法を決め、健康な状態でマラソン大会に参加するようにしましょう。
また、体調が悪いなと思ったときはレース途中でも「頑張らない」「リタイアする」勇気を持つことも重要です。

【対処法】
その他に走れないような症状が出てきたり、持病が悪化してしまって走れない場合はすぐに近くのスタッフやボランティアの方に声をかけて救護スタッフを呼んでもらうように声をかけてください。その際は体が冷えて低体温になってしまうと、ケガや病気のどちらもさらに症状が悪化してしまいますので、防寒具を着たり、建物内に移動したりするなどして、低体温にならないように注意をしてください。
また、けが人や病人、意識がなく倒れている人を発見したら、この場合も同様にすぐに近くのスタッフやボランティアの方に声をかけて救護スタッフを呼んでもらうように声をかけてください。この際も上着をかけるなどして救護スタッフを待つようにしてください。万が一、意識がないときは横向きに寝かせる体位(写真5)、これを回復体位と言いますが、このように横向きに寝かせ保温をしながら救護スタッフを待つようにしてください。

写真5:回復体位

さらに呼吸がないような場合は緊急を要します。近くのスタッフやボランティアに声をかけるとともに、胸骨圧迫(写真6)を開始して下さい。胸骨圧迫や心肺蘇生法については「心肺蘇生法の方法」をご参照ください。

写真6:胸骨圧迫

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