ランナー

ランナーの方に向けたご案内です。

アンチ・ドーピング情報

クリーンランナーをめざして

担当:真鍋知宏(日本陸上競技連盟医事委員会 副委員長)

第4回 市販の風邪薬には禁止物質が入っているものがあると聞きましたが、本当ですか?

日本アンチ・ドーピング機構(JADA)のウェブサイトには、アンチ・ドーピング規則違反事例が公開されており、その内容を誰でも閲覧することが出来ます。ただし、資格停止期間が終了した事例については、個人情報保護の観点から競技者氏名や詳細な内容は削除されています。2015年には陸上競技者が関連する違反事例があり、競技成績の失効と8ヶ月間の資格停止という制裁を受けました。この事例の原因は市販の風邪薬でした。この風邪薬にはメチルエフェドリンという興奮薬が含まれており、ドーピング検査においてこの物質が検出されました。
この事例では、禁止物質の摂取は競技力向上を目的としたものではないと判断されました。いわゆる“うっかり”ドーピングでした。しかしながら、“うっかり”なのでおとがめ無しという訳にはなりません。

最近の違反事例において、原因となった禁止物質を含む薬の入手先を見てみると、「薬局で購入した市販薬」、「ネット通販により入手した漢方薬」、「ネット通販・オークションにより入手した外国のサプリメント」などとなっています。

薬局で市販されている薬については、その含有成分が添付文書に記載されています。きちんと調べることが出来れば、その市販薬に禁止物質が含まれているかを誰でも判断することが可能です。Global DROというサイトにアクセスすれば、自分の飲もうとしている薬が禁止物質に該当するかを自分で調べることが出来ます。また、ネット通販によって入手した漢方薬やサプリメントについては、特別な注意が必要です。国立スポーツ科学センターが2006年に行った調査では、80%以上の選手がサプリメントを摂取していました。多くの選手はサプリメントに禁止物質が含まれていないかを調べた上で服用しています。しかしながら、サプリメントでは成分の表示義務がないものは明記されていないこともあります。また漢方薬は生薬で興奮薬を含むものもあり、また含有成分が明らかでないものもあります。成分表示の有無にかかわらず、検体から禁止物質が検出されれば、最終的には選手の自己責任となります。JADAは以前から「一般薬・サプリメントの使用について」という文書を出して注意喚起しています。

医師が処方する薬の中にも、禁止物質を含むものがあります。競技者は自分がドーピング検査を受ける可能性があることを医師に伝える必要性があるのと同時に、処方された薬に禁止物質が含まれていないことを自分で確認する必要があります。また現時点で、医学教育の中にアンチ・ドーピングに関する内容は含まれていません。したがって医師全員がアンチ・ドーピングに関して詳しい知識を有している訳ではありません。そこでその知識を有するスポーツドクターや専門知識を持つスポーツファーマシスト(薬剤師)に相談して下さい。

幅広い年齢層の選手が参加する国体でもドーピング検査が行われており、さまざまな競技において検査が行われています。普段アンチ・ドーピングのことをあまり意識していない選手が突然検査を受けることもあり得ます。国体参加前の選手を対象とした健康診断の際に内服している薬やサプリメントをチェックする機会がありますが、あまりアンチ・ドーピングを意識していない選手が多いようです。中には現在服用している薬やサプリメントを持参してチェックを依頼されることもあります。このような選手が少しでも多くなって欲しいと思います。また、禁止物質についても毎年追加や変更があるので、選手だけでなく、監督やコーチなどのサポートスタッフにも教育啓発発動を行うことが重要と考えます。

私たちにはこのような情報をより多くのアスリートやサポートスタッフに伝える必要がありますが、ドーピング検査を受けるレベルのアスリートや指導者も積極的に情報を入手するように教育啓発活動を行っていくことも重要です。もちろん皆さんのような一般市民ランナーのアンチ・ドーピングに対する関心が高まることも忘れてはならないことだと考えております。

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